『五常楽』(ごしょうらく)とは
唐楽の代表曲『五常楽』
『五常楽』は古代中国の唐の皇帝である太宗(たいそう)が貞観(627~649)の末期に作ったと伝えられています。
曲名は「五常」といわれる仁・義・礼・知・信(人の守るべき道徳)を
宮・商・角・微・羽の五つの音に配しているからとも伝えられています。
『五常楽』は平調の調子に属する楽曲で、複数の楽章で構成された組曲となっている
・第1楽章:五常楽序(ごしょうらくのじょ)
・第2楽章:五常楽詠(ごしょうらくのえい)
・第3楽章:五常楽破(ごしょうらくのは)
・第4楽章:五常楽急(ごしょうらくのきゅう)
の4部から構成されています。
現在では管絃(器楽演奏)と舞楽の演奏形態があります。
このすべてをつづけて一具として演奏するととんでもなく長い時間になるので、「破」、「急」いづれかで演奏するのが一般的です。
特に第四楽章の「急」は、管弦においても『越殿楽』と並んで演奏されることの多い曲です。
雅楽を始める曲に最適!
なんともつかみどころのない旋律が続き、正直に告白するとタイヘン退屈な(特に篳篥は・・)曲に感じられるかもしれません。
現代では、雅楽の旋律になじみがないため、ついつい『越殿楽』から雅楽を覚えるのですが、雅楽、特に唐楽の基本的な演奏法はこの『五常楽急』につまっていますので、まずは徹底的にこの曲をマスターすることをおススメいたします。
演奏:礼楽研究会 https://reigaku-ken.com/
龍笛 山下裕嗣 篳篥 大畠暁人 鳳笙 布谷彩菜
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