雅楽

はるばるベトナムから来た曲、『陪臚』(ばいろ)

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『陪臚』(ばいろ)は、「林邑楽」(りんゆうがく)

林邑(りんゆう)とは?

林邑」とはかつて2世紀末~7世紀初めまで(または8世紀なかばまで)存在した国で、現在のベトナム一帯にあったといわれています。

演奏:礼楽研究会 https://reigaku-ken.com
龍笛 山下裕嗣  篳篥 大畠暁人 鳳笙 布谷彩菜
令和3年7月4日 吹き枝会発芽記念コンサートにて https://fuki-e.com

『陪臚』はインドからやってきた?

『陪臚』は(ばいろ)と読みますが、これはサンスクリット語のVairocana「ヴァイローチャナ」(日本名を毘盧遮那仏、いわゆる奈良の大仏様)を連想させ、インドが発祥なのかもしれません。
いずれにしろ、どちらの国にも現存しないので検証のしようもありませんが、天平の時代にシルクロードを通ってはるかかなた遠くの国の音楽が現代日本に伝わり、現存しているというのは驚き以外の何物でもなく、それを演奏できるのはなんともいえない喜びがあるのです。
他の雅楽の唐楽とは違って軽快なリズムで演奏するので、奏者としても楽しい部類の曲になろうかと思います。

戦いの曲『陪臚』

『陪臚』は古来より戦勝祈願の曲と伝わっています。
源氏の頭領、源八幡太郎義家も出陣の度にこの曲を演奏し、七回繰り返した時に舎毛(しゃもう)なる音が聞こえると、必ず戦に勝ったと言われています。
平安時代の末期はいまだ能楽もなく、上流階級の芸術といえば雅楽しかなかったでしょうから、源氏にかぎらず、平氏も演奏していたのは間違いなく、逆に平氏はこういった詩歌管弦に勤しみすぎて本業の武芸をおろそかにして戦に負けたのかもしれません。
私共の演奏は「管絃」の形式で演奏されており、2拍+4拍を交互に続けていく「只拍子」(ただびょうし)と言われる拍子で演奏していますが、舞をともなって「舞楽」の形式で演奏する際には2拍+3拍の「八多良拍子」で演奏します。

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